
こんにちは、都内大企業で現役SEとして働いているアラサーSEのAI(アイ)です。
個人事業主や中小企業の場合には、資金が潤沢にあることは少なく「今月〇日締切の支払いが厳しい!」といった資金繰りの悩みがあるケースも多くあると思います。
そんな場合に、ファクタリングは銀行融資に比べて審査が簡単で、現金化までのスピードも速い(最短即日)ので、一時的な資金繰りに悩んでいる個人事業主の方におすすめの資金調達方法です。
最近ではオンライン完結できるファクタリング会社もあり、地方都市に住んでいる個人事業主の方でも即日資金調達が可能な場合も多いです。
本記事では、ファクタリングを利用する前に知っておきたい基礎知識から、おすすめのファクタリング会社までまとめていますので、ビジネスを頑張っている個人事業主の方はぜひ参考にしてみてください。
ファクタリングは、フリーランスや個人事業主でも利用できる資金調達手段です。
「資金繰り」の対策や「貸し倒れリスク」の回避など、その有用性はフリーランサーの間でも広く知られるようになりました。
この記事では、フリーランスにおすすめのファクタリングサービスを厳選して10社ご紹介します。
- ファクタリングとは
- ファクタリングを利用するメリット
- ファクタリングを利用するデメリット
- <ファクタリングの仕組みと流れ>
- ファクタリングのメリットデメリット【銀行融資との違い】
- ファクタリングはこんな人におすすめ
- ファクタリング会社は個人事業主でも使える?
- 安全なファクタリング会社の選び方
- ファクタリング会社を使う時は必ず相見積もり【個人事業主は必須】
- 個人事業主OKのおすすめファクタリング会社ランキング比較
- 個人事業主のファクタリング審査時の必要書類【請求書など】
- 必要書類が完璧にそろわなくても審査を受けてみることが大切
- 用語解説:2社間ファクタリング、3社間ファクタリングとは
- 個人事業主が審査に通るためのポイント3つ【ファクタリングの審査は緩い?】
- QA.2社間ファクタリング、3社間ファクタリングとは?
- 2社間ファクタリングとは?
- 3社間ファクタリングとは?
- 2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのメリットデメリット
- QA.ファクタリングと手形割引の違いは?
- ファクタリングはこんな人におすすめ
- まとめ
ファクタリングとは
ファクタリングとは「請求書買取サービス」のことです。
一般的に、請求書の発行からお金が振り込まれるまで、1ヶ月から数ヶ月のタイムラグが発生します。
このラグを埋めてくれるのがファクタリングであり、入金前の請求書を業者が買い取り、現金を振り込むという仕組みになっています。
フリーランスや個人事業主でも活用できる資金調達手段として近年注目を集めています。
ファクタリングには、利用者とファクタリング会社との間で完結する「2者間」、取引先の承諾が必要な「3者間」のものがあります。
3者間に比べ、2者間ファクタリングの方が売掛金未回収リスクが高くなるため、手数料も高くなる傾向があります。
ファクタリングを利用するメリット
フリーランスがファクタリングサービスを利用するメリットは以下の4点です。
・フリーランスでも審査に通りやすい
・保証人や担保が必要ない
・貸し倒れのリスクを防げる
ファクタリングの1番のメリットは、早期に確実な資金調達ができるという点にあります。
銀行借り入れや公的融資を利用する場合、審査や手続きに時間がかかるため、すぐに資金を調達することは難しいです。
一方で、売掛債権を持っている方であれば、ファクタリングサービスを利用することで最短即日のうちに資金調達が可能です。
これにより、取引先の倒産などの場合でも貸し倒れリスクは最小限で済みます。
ファクタリングは銀行融資や公的融資と異なり、保証人や担保を必要としません。
フリーランスに特化したファクタリングサービスもあるので、ぜひ比較検討してみてください。
ファクタリングを利用するデメリット
簡単に資金調達ができる一方、ファクタリングを利用するデメリットもあります。
・買い取り手数料がかかってしまう
・中には悪質なサービスも存在する
当然ですが、ファクタリングを利用すると、売掛債権の額面から手数料が差し引かれた金額が支払われます。
買取手数料の上限が法律で決められている訳ではない為、業者ごとに買取手数料に大きなひらきがあります。中には悪質なファクタリング会社も存在するため、手数料が高額な場合は注意が必要です。
ファクタリングは売掛債権の額を満額回収できないというデメリットはありますが、早急な資金調達や貸し倒れリスクの回避など、それを上回るだけのメリットがあると言えます。
ファクタリングの仕組みは知らない人にとっては少々わかりにくいので、ファクタリングの仕組みを図で確認してみましょう。
<ファクタリングの仕組みと流れ>
1. 商品などを売上、売掛金が発生
2. 売掛金の買取代金を支払
3. 売掛金の回収
4. 回収した売掛金の支払
<【図解】ファクタリングの仕組み>
企業や個人事業主などが商品・サービスなどを販売すると売掛債権が発生します。
売掛債権は通常1か月~数か月後に入金されるのですが、売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで、売掛債権をすぐに現金化することができます。
その後、1か月~数か月後に売掛債権が入金されたら、そのお金をファクタリング会社に支払うことで取引が完結します。
ファクタリングのメリットデメリット【銀行融資との違い】
ファクタリングは中小企業や個人事業主にとっては広く利用されている一般的なサービスで、資金繰りを楽にしてくれるということでメリットも大きい資金調達方法の一つです。
これからファクタリングの利用を検討する方は、ファクタリングのメリットデメリットや、事業主にとっての代表的な資金調達方法である銀行融資との違いを確認してから、どの資金調達方法が自分に適しているか決めると良いでしょう。
ファクタリングはこんな人におすすめ
ファクタリングと銀行融資、2種類の資金調達の方法を比較してみると、ファクタリングは以下のような人におすすめと言えますね。
<ファクタリングが向いている人>
入金を急いでいる人
銀行融資の審査に通るか自信がない人
決算書に借金(借入金)を載せたくない人
<ファクタリングが向いていない人>
入金をそれほど急いでいない人
信用力や担保があり、銀行融資が利用できる人
資金繰りに比較的余裕があったり、銀行融資を受けるための担保が確保できるような方は、まずは手数料や金利の安い銀行融資を第一候補として考えると良いでしょう。
銀行融資を受けるだけの信用力があるか不安な方や、資金繰りをとにかく急いでいる個人事業主の方は、ファクタリングの方が簡単に利用できるためおすすめの資金調達手段です。
ファクタリング会社は個人事業主でも使える?
ファクタリングというと法人取引で行うもののように思っている方もいるかもしれませんが、ファクタリングによる資金調達は個人事業主でも可能です。
ただし、すべてのファクタリング会社が個人事業主のファクタリングに対応しているわけではないので、ファクタリング会社の中から個人事業主向けのサービスを提供している会社を選んで、ファクタリングの審査を申し込むことが必要です。
個人事業主でも利用可能なファクタリング会社は、後ほど記事中で紹介していきます。
安全なファクタリング会社の選び方
個人事業主にとって資金調達の強い味方になってくれるファクタリング会社ですが、いざ利用しようと思ってもファクタリング会社はたくさんあるので、どのファクタリング会社を選べばいいかわからないケースがあると思います。
これまでファクタリングを利用したことがない個人事業主の方にとっては、たくさんのファクタリング会社の中からどのファクタリング会社を選べぶのは難しいと思いますので、以下を判断基準にしてファクタリング会社を選んでみましょう。
<個人事業主向けのファクタリング会社を選ぶときの判断基準>
個人事業主に対応しているか(対応していないファクタリング会社もある)
オンライン完結型か、対面式か
現金化までのスピード
審査の緩さ
手数料は高すぎないか
運営会社は信用できるか
ファクタリング会社を使う時は必ず相見積もり【個人事業主は必須】
個人事業主の方がファクタリング会社を利用するときは、必ず複数のファクタリング会社に審査・見積もりを依頼するようにしましょう。
ファクタリングの手数料は会社によって異なり、また同じ会社であっても個人の信用力などにもよって手数料が変わることがあります。
そのため、少しでも有利な条件で資金調達をするためには、複数のファクタリング会社で見積もりをとってみることをおすすめしています。
ほとんどのファクタリング会社では無料で審査・見積もりを依頼することができますので、良さそうだと思ったファクタリング会社をいくつか選んで審査・見積もりを出してみましょう。
個人事業主OKのおすすめファクタリング会社ランキング比較
これからファクタリングを利用しようとした場合、どのファクタリング会社を選べばいいかわからない個人事業主の方も多いのではないでしょうか。
ここからは個人事業主に対してもファクタリングサービスを提供しているおすすめのファクタリング会社を紹介したいと思います。
なお、ファクタリング会社の中には個人事業主がサービス対象外となっているファクタリング会社も結構あります。
個人事業主の皆さまがファクタリング利用を検討するときには、個人事業主を対象にしているファクタリング会社の中から選ぶようにしましょう。
いるので、ファクタリングの審査内容、手数料率などが気軽に確認できるようになっています。
ファクタリングを実際に利用する前には、数社に問い合わせをしてみて最も条件が良い会社でファクタリングを実行すると良いでしょう。
おすすめのファクタリングについてはこちら「最新!フリーランス・中小企業におすすめのファクタリングサービス10選!」を参考にして下さい。
個人事業主のファクタリング審査時の必要書類【請求書など】
個人事業主の方がファクタリングの審査を受けるときの必要書類には、どういったものがあるのでしょうか。
<個人事業主のファクタリング審査の必要書類>
● 本人確認書類(運転免許証など)
● 事業の業績が確認できる書類(決算書、確定申告書など)
● 売掛金の存在を証明できる書類(請求書など)
● 過去の売掛金の入金履歴がわかる書類(預金通帳など)
ファクタリングを利用する個人事業主の方の身分証明証で、以下のようなものになります。
<本人確認書類の例>
● 運転免許証
● マイナンバーカード
● パスポート
● 保険証 など
事業の業績が確認できる書類(決算書、確定申告書など)
ファクタリングの審査の必要書類は会社によって異なりますが、一般的に必要とされる書類は以下の通りです。
個人事業主の方の事業が本当に行われているか(実態があるのか)、業績はどうなのかを確認するための書類になります。
ファクタリング審査をスムーズに行うためには、概ね直近3年分程度が用意できると望ましいですが、ファクタリング利用者は事業継続期間が短いことが多く、3年分を用意できないことも多いとおもいます。
その場合は、書類が用意できなければ審査に通らないというわけではないので、できる範囲で書類を用意して、ファクタリングの審査を受けてみることが大切です。
売掛金の存在を証明できる書類(請求書など)
ファクタリングは、個人事業主が保有している売掛金を買い取ってもらうサービスなので、売掛金が本当に存在しているかは審査においてきわめて重要なポイントになります。(過去には、実際には存在しない売掛金をファクタリング会社に販売するいう悪質な利用者もいたそうです。)
具体的には、商品やサービスの販売に伴って作成している請求書、契約書、検収書、納品書、発注書などを揃えてファクタリング会社に提出することになります。
請求書、契約書、検収書、納品書、発注書というのは一例なので全ての書類が必須という意味ではありません。事業形態や商品・サービスによって作成する書類は違いますので、実際に事業で作成した書類を提出すればOKです。
例えば、少額なハンドメイド商品の販売時に契約書は作成しないでしょうし、八百屋が野菜を売った時に納品書を顧客に渡したりはしないですよね。
実際に作っていない書類をファクタリング会社の審査のために作る必要はないということです。
過去の売掛金の入金履歴がわかる書類(預金通帳など)
ファクタリングの審査では、過去の売掛金の入金履歴が確認できる書類として預金通帳などの提出を求められます。
ファクタリング会社は、買い取った売掛金を取引先から回収する必要があるため、過去の売掛金の入金履歴を確認して、該当の取引先がきちんと支払いを行っているのかを審査します。
過去に継続して取引を行っていて、何回も売掛金の入金実績があれば、ファクタリングの審査では高評価になります。
その他の必要書類
上記の必要書類はほとんどのファクタリング会社の審査で提出を求められる書類ですが、会社によってはその他の書類の提出を求められるケースもあります。
例えば、税金・社会保険関係の納付書や領収書の提出を求める会社があります。
これは、ファクタリングを利用しようとする個人事業主の方が、税金や公共料金の滞納をしていないか確認をするためのもので、税金等の滞納があるとファクタリング対象の売掛金が裁判所に差し押さえられていてファクタリング会社が資金化できないような事態を避けるために確認するものです。
その他には、個人事業主の方の事業の内容を確認できる資料として、会社案内や会社HP、名刺などの提出を求められるケースもあります。
これは事業の内容をみることで、事業に実態があるのか(本当に営業を行っているのか)や、事業のリスクはどれくらいあるかなどをファクタリング会社が審査するためのものです。
必要書類が完璧にそろわなくても審査を受けてみることが大切
ファクタリングは銀行預金と違って、事業開始から間もなくて信用力が高くない個人事業主や、資金繰りが一時的に苦しくなってすぐに現金を確保したい個人事業主の方が利用するケースが多いものです。
そのため、ファクタリング審査の必要書類は完璧にそろわないケースも多くあります。
審査の必要書類はすべてそろっていれば望ましいですが、そろわない場合でもまずは審査を受けてみることが大切です。
必要書類が欠けていてもファクタリングを実行できるケースや、他の書類で代替できるケースもありますので、ファクタリングの審査は会社の担当者と相談しながら進めるようにすると良いでしょう。
ファクタリング利用の流れ【見積→審査→契約→振込】
ファクタリングを利用する場合、実際に取引はどのような流れで進むのでしょうか。
ファクタリング取引の流れは、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで異なるので、それぞれのケースに分けてみていきましょう。
「2社間ファクタリング」「3社間ファクタリング」がよくわからないという方は、こちらで用語を解説していますので、先にご一読ください。
用語解説:2社間ファクタリング、3社間ファクタリングとは
2社間ファクタリングの場合の利用の流れ
2社間ファクタリングを利用する場合は、以下のような流れで取引を進めていきます。
2. ファクタリング会社に必要書類の提出
3. ファクタリング会社による審査(売掛金の額、内容等の調査)
4. ファクタリング会社による売掛金の買取額の確定、提示
5. 自社(依頼主)とファクタリング会社が、ファクタリング契約を締結
6. 売掛金をファクタリング会社に譲渡、ファクタリング会社から売掛金買取代金が振り込まれる
7. 取引先からの売掛金が入金
8. 自社(依頼主)からファクタリング会社へ売掛金相当額の支払い
2社間ファクタリングの場合は、自社(依頼主)とファクタリング会社の間で取引が完結するので、手続きが簡単なのが特徴です。
また、2社間ファクタリングであれば取引先にファクタリングを利用することを知られることがないため、プライバシーや取引関係の安定のためにはメリットがあります。
3社間ファクタリングの場合の利用の流れ
3社間ファクタリングの場合には、以下のような流れでファクタリングを利用します。
2. ファクタリング会社に必要書類の提出
3. ファクタリング会社による審査(売掛金の額、内容等の調査)
4. ファクタリング会社による売掛金の買取額の確定、提示
5. 自社(依頼主)、取引先、ファクタリング会社の3社でファクタリング契約を締結
6. 売掛金をファクタリング会社に譲渡
7. 売掛金の譲渡について、取引先に通知・承諾をもらう
8. ファクタリング会社から売掛金買取代金が振り込まれる
9. 取引先からファクタリング会社へ売掛金が支払われる
3社間ファクタリングの場合は、取引先を巻き込んで契約を締結することになるので、自社(依頼主)、ファクタリング会社、取引先の2社で協力して手続きを進めていく必要があります。
契約自体には手間が掛かりますが、自社(依頼主)としては売掛金を譲渡してファクタリング会社から振込を受けた時点で一連の取引を完結させることができます。
個人事業主が審査に通るためのポイント3つ【ファクタリングの審査は緩い?】
ファクタリングは、銀行融資などの資金調達方法に比べると比較的審査は緩いですが、まれに審査に落ちてしまう利用者もいないわけありません。
ファクタリングの審査を受ける前に、ファクタリングの審査に通過するためのポイントを確認しておきましょう。
ファクタリングの審査は取引先の信用力が第一
ファクタリング会社にとって、審査をするときにもっとも重要な判断基準は「買い取った売掛金(請求書)を回収できるか」です。
ファクタリング会社は、買い取る売掛金の支払主(取引先)が社会的に信用のおける会社なのかを、会社の業種や規模、創業年数、経営状態などによって判断します。
そのため、ファクタリング会社に買い取ってもらおうとする売掛金の支払主(取引先)がどんな会社かによって、ファクタリング審査に通過するかが概ねわかります。
一般的には、上場企業などの大企業の売掛金に対しては審査が緩く、中小零細企業など規模が小さい会社になればなるほどファクタリング審査の通過率が下がっていきます。
<ファクタリングは取引先の信用力が第一>
【有利】 大企業 > 中小企業 > 個人事業主 【不利】
いざファクタリングを利用するタイミングになって取引先を変えることはできないので、売掛金を複数持っているのであれば、より信用度が高い会社の売掛金を優先的にファクタリングにまわすとよいでしょう。
売掛金の金額と入金日が確定しているか(入金日を過ぎていないか)
ファクタリング会社に買い取ってもらう売掛金は「金額」と「入金日」が確定している売掛金でなければいけません。
また、入金日を過ぎたにもかかわらず支払われていない売掛金(滞留債権)は、基本的にファクタリング会社に買い取ってもらえないので注意しましょう。
「金額」と「入金日」が決まっていない売掛金なんてありえない、と思う方もいるかもしれませんが、ビジネスの進め方が未熟な個人事業主の場合にはこのあたりがうやむやなまま事業を進めておられるケースも散見されます。
お金の関わるビジネスには、約束事をしっかり決めてしっかり守ることが大切ですので、ファクタリングの利用有無にかかわらず、日ごろから正式な請求書・契約書を取り交わすようにしましょう・
必要書類に不備・不足はないか
ファクタリング審査を受けるときに必要になる書類は、おおむね以下のようなものです。
<個人事業主のファクタリング審査の必要書類>
● 本人確認書類(運転免許証など)
● 事業の業績が確認できる書類(決算書、確定申告書など)
● 売掛金の存在を証明できる書類(請求書など)
● 過去の売掛金の入金履歴がわかる書類(預金通帳など)
基本的に審査は書類ベースで行われることになるので、必要書類をしっかり揃えられるかも審査のポイントです。
しかし、個人事業主の場合はすべての書類がそろわないケースもよくありますので、書類がないからといってあきらめず、まずは審査を申し込んでみることです。
申込者の対応はきちんとしているか
個人事業主の場合、ビジネス対応力が千差万別で残念ながらいいかげんな取引を繰り返している個人事業主の方もいらっしゃいます。
そのため、ファクタリングの審査では最低限のビジネスマナーを守って申し込みのやり取りをすることが大切です。
最近はオンライン完結型のファクタリングサービスが人気ですが、メールや電話の対応があまりにもひどい場合には審査に悪影響がでることも考えられるので注意しましょう。
QA.2社間ファクタリング、3社間ファクタリングとは?
ファクタリングを利用するときに知っておきたい用語が2社間ファクタリングと3社間ファクタリングです。
文字通り、2社間ファクタリングは2社で契約を結ぶやり方で、3社間ファクタリングは3社間で契約を結ぶやり方になります。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは、それぞれメリットデメリットがありますので、その違いを確認しておきましょう。
2社間ファクタリングとは?
2社間ファクタリングとは、ファクタリング会社と資金調達をしたい個人事業主(又は会社など)の2社間でファクタリング契約を結ぶやり方です。
2社間ファクタリングの大まかな取引の流れは以下のようになります。
<2社間ファクタリングの流れ>
1. ファクタリング会社と個人事業主の2社でファクタリング契約を締結
2. 個人事業主がファクタリング会社に売掛金を譲渡
3. ファクタリング会社が個人事業主に売掛金の買取代金を支払う
4. 売掛金の支払期日が到来すると、売上先から個人事業主に代金が支払われる
5. 個人事業主がファクタリング会社に売掛金分を支払う
<2社間ファクタリングの取引イメージ>
3社間ファクタリングとは?
3社間ファクタリングとは、ファクタリング会社と資金調達をしたい個人事業主(又は会社など)と売上先の3社間でファクタリング契約を結ぶやり方です。
3社間ファクタリングの大まかな取引の流れは以下のようになります。
<3社間ファクタリングの流れ>
1. ファクタリング会社と個人事業主と売上先の3社でファクタリング契約を締結
2. 個人事業主がファクタリング会社に売掛金を譲渡
3. ファクタリング会社が個人事業主に売掛金の買取代金を支払う
4. 売掛金の支払期日が到来すると、売上先からファクタリング会社に代金が支払われる
<3社間ファクタリングの取引イメージ>
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのメリットデメリット
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのメリットデメリットをまとめると以下のようになります。
必ずしも、どちらのやり方が優れているというものではありませんので、ファクタリングの利用者の事情や売上先との関係などによって、どちらのやり方を採用するか検討すると良いでしょう。
また、現金化を知られずに済みますが、3社間ファクタリングの場合は3社間でファクタリング契約を行い、売上先から直接ファクタリング会社に支払いが行われるため、売上先にもファクタリングの事実を知られることになります。
多くの場合は問題ないと思いますが、売上先に資金繰が苦しいと思われるリスクが気になるようであれば、2社間ファクタリングが有力な選択肢になります。
また、契約の手間としては、契約当事者が3社になる3社間ファクタリングの方が手間が掛かり、その分資金調達までの時間が掛かるのもデメリットになります。
手数料と審査の面から見ると、3社間ファクタリングの方が、審査が緩く、手数料率も安くなるケースが多いです。
これは3社間で契約を結ぶことによって、ファクタリング会社はより確実に資金を回収できるようになるためです。
QA.ファクタリングと手形割引の違いは?
ファクタリングと手形割引は、どちらも売上代金を早期回収する方法として混同されがちですが、権利義務関係などに違いがありますので、両者の違いをよく確認しておきたいですね。
ファクタリングとは、前述の通り個人事業主や企業が保有している売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらうことを言います。
通常、売掛金は支払期日まで数か月間待たないと支払われないのですが、売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらうことですぐに現金化することができるので、資金繰りに余裕がない事業者にとっては大きなメリットがあるサービスです。
一方、手形割引とは、受取手形を担保に銀行から融資を受けることを言います。手形を担保に受け取った融資は、手形代金の回収後に銀行に返済します。
ファクタリングで取引の対象となるのは売掛金です。
売掛金は、事業者同士の取り決めによって「〇日までに〇円支払いますよ」と定めただけのもので、実は売掛金が間違いなく支払われるという法的な裏付けは何もありません。
一方で、手形割引の対象となるのは手形(受取手形)です。
手形の場合、振出主が期日に手形代金を支払わなかったときは、その手形は不渡りとなり最悪の場合、銀行との取引が出来なくなってしまいます。
このように手形の場合には、振出主が支払わなかったり支払いを遅延することにより大きなペナルティがあることから、手形は売掛金よりも確実性の高い代金回収方法となっています。
<ファクタリングと手形割引の対象債権の違い>
● ファクタリング → 売掛金の現金化
● 手形割引 → 手形の現金化
● 代金回収の確実性: 手形 > 売掛金
手数料:手形割引の方が安くなりやすい
ファクタリングと手形割引を比較すると、一般に手形割引のほうが手数料が安い傾向にあります。
前述の通り、ファクタリングが対象としている売掛金よりも、手形割引が対象としている手形の方がより確実性の高い債権です。
ファクタリングを扱う業者や手形割引を扱う業者は、代金が回収できない(貸倒する)リスクを手数料に反映させる必要があるので、より確実に回収できる手形を対象としている手形の方が手数料が安くなりやすいというわけです。
貸倒リスクの負担:ファクタリングはファクタリング会社、手形割引は自社
ファクタリングと手形割引の違いで忘れてはいけないのが、貸倒リスクの負担です。
万一、売上先が代金を支払えなくなった場合、ファクタリングの場合には貸倒リスクをファクタリング会社が負担しますが、手形割引の場合には貸倒リスクを自社が負担する必要があります。
つまり、手形割引をした後に売上先が「代金を支払えません」となった場合、自社が代わりにその代金を手形割引業者に支払う必要があるのです。これは実はかなり大きなリスクですね。
債権が貸倒るというのはあまりあることではありませんが、手形割引をする場合には、万一に備えたリスク管理を徹底するようにしましょう。
審査基準:ファクタリング→売上先、手形割引→売上先と自社
ファクタリングが対象としている売掛金は、売上先にのみ支払い義務があり、売上先が支払いができなくなったとしても自社に支払義務は生じません。(貸倒リスクは、ファクタリング会社が負担)
そのため、ファクタリングの審査は売上先の信用力を基準に審査が行われます。
事業を開始して間もなかったり、赤字決算に陥っているなどで自社の信用力に心配がある場合でも、ファクタリングの審査は安心して受けることが可能です。
一方で、手形割引が対象としている手形は、売上先が支払えなくなった場合には、自社が代わりに支払いをしなければいけません。
そのため、手形割引の審査では売上先の信用力に加えて、自社の信用力も調査対象となってきます。
振込までのスピード:ファクタリングの方が早い傾向【最短即日】
上述の通り、ファクタリングの方が手形割引よりも審査がシンプルなため、現金化までのスピードはファクタリングの方が早い傾向にあります。
ファクタリングの審査は早い場合には即日完了しますが、手形割引の審査は3日~程度要するのが一般的です。
<振込までのスピード>
● ファクタリング:即日~
● 手形:3日程度~
ファクタリングはこんな人におすすめ
ファクタリングと手形割引についてまとめると、ファクタリングは以下のような人におすすめの資金調達方法になりますので、自社の状況を踏まえて最適な資金調達方法を利用するようにしましょう。
<ファクタリングがおすすめな人>
● 売上先との取引を掛けで行っている(売掛金を持っている)
● 急いで現金が必要(資金繰りがひっ迫している)
● 自社の信用力にあまり自信がない
QA.ファクタリングは安心安全?違法業者に注意して正しく利用を
ファクタリングは急ぎの資金需要に対応してもらえる便利な資金調達方法ですが、世の中にはファクタリング会社を装って悪質な貸付を行っている業者が存在しているのも事実です。
ファクタリング自体は何ら問題のないサービスなのですが、まるでファクタリングのように装って違法な取引に勧誘してくるわけですね。
そのため、ファクタリングを利用する際には、ファクタリング業者をよく選定したうえでファクタリングを利用することが大切です。
消費者庁でも、ファクタリングを装って違法な貸付業を行っている会社が存在するとして、注意を促しています。
金融庁:ファクタリングを装って貸付を行うヤミ金融業者が存在
給料ファクタリングで貸金業登録をしていないケース
ファクタリングを装った違法業者の手口の一つが、個人(労働者)向けに行う給与ファクタリングを無許可で行っているケースです。
給与ファクタリングは、個人が会社などから受け取る賃金債権(給料を受け取る権利)を買い取って現金化するサービスのことをいいます。
給与ファクタリングは、ファクタリングという名前が付いていますが、実際には貸金業に該当する資金貸与サービスです。
しかし、違法業者は貸金業としての登録を行わず、不法に高額な手数料を要求してくるケースがあるので注意が必要です。
事業者向けファクタリングで異常な条件設定があるケース
事業者向けファクタリングでも、利用者の知識のなさに付け込んで、利用者に不利な条件で取引をさせようとする違法業者も残念ながら存在します。
事業資金としてファクタリングを利用する際には、以下の点に気を付けて利用するようにしましょう。
<事業者向けファクタリングの違法業者の手口>
● ファクタリング手数料が異常に高い(数十%など)
● ファクタリング会社が買い取った売掛金が回収できなかった場合に、売主が債権を買い戻す義務がある
上記に該当する場合は、取引条件の設定が違法であったり、貸金業登録なしには行ってはいけない取引である可能性があります。
もし、ファクタリング業者とやり取りをしていて「あれ?」と思うような点があれば、契約を締結する前に相談窓口に相談してみることをおすすめします。
金融庁:多重債務についての相談窓口
まとめ
ファクタリングはまだ資金繰りに余裕がない個人事業主や中小企業にとっては資金調達の強い味方です。
ファクタリング会社はネットで検索するとたくさんの会社がでてきますので、その中でも手数料水準が低い信頼度の高い会社を使って資金調達するようにしましょう。
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